丘水庵

 2000年春から設計してきた 丘水庵(専用住宅)が完成しました。


 今回の丘水庵計画の敷地には、多少丘を築き、敷地内に流れる川を引き込み小川を創っています。敷地は最初から松の木が鎮座して南に末広がりの敷地とともに松も南になびいていました。古い倉と大木が北側にありました。松と倉を残しながらの計画です。

全面道路ファサード
 敷地は旧中山道沿いに位置し、奥行きのある敷地が並びます。お祭りや地域への配慮と奥ゆかしさを演出するために空地を設け正面性を演出したコンクリート打ち放しの塀の下から敷地内に取り込んだ小川が流れて人をお迎えします。カーポートの屋上も緑化して気持ち良くしました。

門扉奥のアプローチ

 正面アプローチの塀を折れ曲がりステップして敷地に入ると囲まれた庭が広がります。歪んだ止め石は訪れた人の足を一瞬立ち止まらせて庭へと意識を移させます。柔らかい塀の向こうには、この敷地に鎮座した松が見えます。

玄関アプローチ
 コンクリートの塀、建築のスリット、小川のせせらぎと植栽が時間の経過とともに刻々と表情を変えます。

玄関

 玄関建具は親子ドアに格子付きで設計。塗り壁で仕上げた壁とカリンのフローリング重厚な空間を演出します。

玄関より家族室を見通す
 ヌリ壁とコンクリート打ち放しの壁のコントラストが奥へ奥へと導きます。

家族室
 琉球畳敷きのモダンな和の家族室。天井は信州唐松の集成材を曲面状に曲げて納めています。大谷石で作った暖炉と天井に浮遊する和紙照明まで設計し、製作して納めています。

家族室より松を眺める
 信州産唐松の集成材の梁組とハイサイドライトの光が優しい空間を創りました。そこからの庭の眺めは格別であり夏のしんとしずまりかえった時間の中蝉の声のみが聞こえる遠い昔の風景を蘇らせました。

敷地に鎮座した松を眺める
 この建築が生まれる以前からこの敷地の中央に鎮座していた松は移設や伐採することなく、家族室の正面にパティオにそのまま残し、新しい建築とともに歴史を奏でてゆくことでしょう。

ダイニングとキッチン
 家族室の隣にダイニングルームを配置。キッチンは他より1段レベルを下げてダイニングテーブルと高さを整えています。

お茶室
 月夜には障子を開けると中庭の小石と小川の水面に月光が反射して茶室を柔らかく包みます。

水屋
 上部にハイサイド窓を備えた水屋。

敷地中央の松を軸に広がる庭園
 コの字型に建築が松を囲む部分庭園を設け、茶室への待合とする。

待合から茶室の床を望む

茶室への小路

雨に濡れた時の艶やかな色気も演出するアプローチと庭園

写真撮影・写真著作:写真家 林 安直

片倉隆幸建築研究室
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